読書録

本の内容紹介をしながら、自分の意見を述べます

第一回 『ひとはなぜ戦争をするのか』 講談社学術文庫

この本は、天才物理学者、アインシュタインと天才心理学者フロイトとの手紙のやり取りを一冊の本にしたものです。早速要点を述べますと、戦争の怒る理由は、人には生来、破壊衝動を持っているからという荀子性悪説のような答えです。

これでは拍子抜け、と思われがちですが、この本の価値のある点はしっかりと戦争をなくす解決策が書いてあることです。その解決策とはズバリ、文明を発展させることです。文明の発展は、敵の立場を考えやすくさせます、例えば今日だとインターネットによって、ほとんどの国の内情を知ることができ、そこの人々と意思疎通を取ることも可能です。こうすることによって、相互理解があり、戦争は起こらなくなるそうです。当たり前のことですが、確かに納得のいく答えだと思います。

しかし、問題もあります。文明の発展は、人類を滅亡させてしまうということです。なぜかというと、今日でもわかるように、文明の発展は女性の選択肢の増加、例えば、昔は嫁ぐしか選択肢のなかった女性たちが、社会進出する選択肢を得たことで、結婚する人が減ってきています。その結果少子化が進み、日本を見ると人口が減っています。このように文明の発展は人類を滅ぼしてしまうのです。

上記の3つの太文字がこの本の要点であります。