読書録

本の内容紹介をしながら、自分の意見を述べます

第四回 『変身』 フランツ・カフカ

初めての小説です。普段は小説をよく読むのですが、ブログで何を紹介したらいいのか分からず避けていて、今回はお試しです。

フランツ・カフカチェコ出身のドイツ語作家です。当然、『変身』も原書はドイツ語でありますが、今回は訳本を読みました。

あらすじ

セールスマンの主人公グレゴールは、父母妹の3人を養うことを目的として、仕事に精を出していました。しかし、ある日、目を覚ますと、自分が虫になっていることに気がつきます。一向に戻る気配もなく、そのまま暮らしていくことになります。しかし、妹が兄の醜態を見てしまい悲鳴を上げたところ、父が激怒し、グレゴールに傷を負わせて、動きが鈍くなります。基本的に、妹が兄の世話役となったのですが、だんだんと嫌気がさしてきて、結局、世話もなおざりになり、家族は彼を見捨てようという決心をします。それを聞いたグレゴールは、家族との思い出に浸りながら息耐えます。その後、残された3人家族が新しい生活に向かって進み始めるという、希望が感じられる終わりです。

 

かなりざっくり書きましたが、とても短い小説なのですぐに読めてしまいます。しかし、あらすじだと登場人物の機微が表されてないので、1度読むことをお勧めします。

この本の良さは人それぞれだと思いますが、僕は何と言っても最期の主人公が虫のまま死んでしまうところの表現が素晴らしく思いました。しかし、その反面、訳本の限界と言いますか、やはり、外国文学はその外国語で読むのが一番、文豪の素晴らしい表現を感じることができて良いと思います。